知ってほしい、歴史を越えて受け継がれてきた伝統工芸品を。|京都編

こんにちは! さゆりです(^^)/

突然ですが、みなさんは「京からかみ」という伝統工芸品をご存知ですか?

 

からかみは漢字で唐紙と書き、その名の通り中国の唐から奈良時代に伝わった細工紙のことです。

 

当時は上流階級の間で手紙や詩歌を書くために使われ、その後住居の襖にも使わ れはじめました。

今もなお、建具のみではなく室内装飾の伝統工芸品として伝え続けられています。

 

京からかみを簡単に言い表すと、版画の一種ともいえます。

 

古くから伝わる伝統文様を手彫りした版木を使います。

その表面に雲母・胡粉と呼ばれる絵具を付け、和紙などに柄を合わせながら一枚一枚、手の平で文様を写し出す伝統的な手法により、つくられたものです。

 

今回は京都市下京区にある『唐丸(カラマル)』さんで、京からかみ体験をしてきました!

 

カラマルさんは、平成 29 年に開設された体験工房併設のショップです。

 

これまで敶居が高かった伝統工芸品である「京からかみ」をもっと身近に感じてもらいたいという想いからつくられたそうで、現在、京からかみ体験ができる唯一の施設だそうです。

 

“京からかみ”作りにチャレンジ!


体験コースは 2 種類用意されていました。

佐藤さん(顔出しNG のため、お名前のみのご出演です(> <))に教えていただきながら、

ポストカードが作れる『KARAKAMI KIT 体験コース』に挑戦!

9 種類の版木と 14 色のカードから好きなものを選び、作業開始!! 版木選びも色選びもいっぱい悩んでしまいました。

 

版木の文様は、それぞれに意味合いがあるそう。

普段何気なく見かける文様も、その意味を知るとまた違った捉え方ができます。

「インスピレーションで選ばれる方が多いですね」ということだったので、今回はわたしも意味合いを気にせず、好きな文様を選ばせていただきました。

まずは濡れたタオルをのせて版木を湿らせ、スポンジに筆を使って絵具を塗ったらポンポンと叩きながら版木に絵具をのせていきます。

 

版木に絵具が付いたらカードを版木の上に乗せ、手の平を使って擦ります。

ここで佐藤さんから「端っこをしっかり擦ってね」とアドバイスをいただきました! 絵具は水性なので、指に付いてしまっても心配ご無用です!

 

 

しっかり擦れたら 2 度摺りをします。カードを半分ずつめくり、再度絵具を付けて手の平 で擦る作業を繰り返します。

 

 

2 度摺りは文様をはっきりさせ、キレイな作品を作るポイント!

半分めくった時にカードをしっかり押さえておかないと、絵柄がずれる原因になってしまうようです。

 

 

ずれないようにずれないように…。ドキドキ。めちゃくちゃ真剣(笑)

2 度摺りが終われば完成!!

 

 

1 時間の体験だと、5~6 枚つくることができるそうです。

絵具が 2 種類用意されているので、色を半分ずつ変えるなど、取材そっちのけの勢いで楽ませていただきました!(笑)

版木の文様やポストカードの色を変えて、様々なバリエーションを楽しめるのは嬉しいで すね\(^o^)/

 

-職人さんの想い-

 

体験が終わり、2 階の工房に入らせていただきました。

工房内の道具類をご説明いただいた後、この仕事に就いて約 10 年になる京からかみ職人の工藤さんにお話を伺いました。

 

>さゆり

どうして伝統工芸の世界に入ろうと思われたのですか?

 

>工藤さん

実はハローワークで…(笑)。 前任であったお師匠さんが引退するのを機に、やってみないかと声をかけてもらいました。 たぶん資格とか持っていたのが目に着いたのかな~って。

 

>さゆり

ちなみにその資格というのは…?

 

>工藤さん

博物館学芸員と教員免許です。後世に文化を残してほしいという意味で誘っていただけたのだと思います。あ、この理由は僕の勝手な推測ですよ(笑)

 

>さゆり

推測ってすごい(笑) でも結果的に素敵な縁になっていますね。 実際にやり始めてみて、どうですか?

 

>工藤さん

すごく楽しいです!京からかみの世界はこだわりを持った方が多く、様々な要望がありま す。そのたくさんの要望に対応することがどうしても肌が合わない人には難しいですが、 僕には合っていたのだと思います。 きっかけは何であれ、今はこの仕事をずっと続けていきたいと考えています。

 

職人さんが使用している版木。カラマルさんでは古いものだと天保時代に彫られたもの があるそうです。

 

>さゆり

工藤さんが考える、「京からかみ」の魅力は何でしょうか?

 

>工藤さん

手づくりの良さがよく表れるところですね。 製作は全て手作業なので、同じ物をつくっても、絵具の表れ方や色の出方など、個性があ ります。低価格でキレイに印刷できる機械プリントがメジャーな世の中で、「京からかみで 作って欲しい」と発注していただけるのは嬉しいことです。

 

>さゆり

そういった手作りの魅力を伝える手段のひとつが、この体験事業になるわけですね。

 

>工藤さん

そうですね。まだあまり知られていない「京からかみ」というものを多くの方に知っても らえるきっかけになればと思っています。

 

北海道出身で、この仕事に就くまで「京からかみ」自体を知らなかったという工藤さん。

この体験事業自体はまだ始めたばかりで、工藤さんをはじめ、スタッフの方々もいかに多くの方に京からかみの魅力を伝えられるか試行錯誤の連続だそうです。

 

>さゆり

今後こうしていきたい、もっとこうしたい、という考えはありますか。

 

>工藤さん

やはりどうすればより多くの方に知ってもらえるかということがイチバンですね。 つい最近、英語が話せるスタッフも入社したので、外国の方を受け入れられる態勢も整い つつありますし、もっといろんな方に「京からかみ」を知ってもらえるのではないかと。

 

>さゆり

今、体験に来られる人の年齢層はどういった年代が多いのでしょうか

 

>工藤さん

だいたい 40~50 代の女性がグループでいらっしゃっています。

もっと学生さんなどの若い世代や、外国の方にも利用していただけたら嬉しいですね。

それに、“和紙”がユネスコの文化遺産に登録されたでしょう?

それが日本の伝統工芸に興 味を持って目を向けてもらえるきっかけになるかもしれない、と期待しています。

 

>さゆり

最後に、工藤さんから若い人へ向けてメッセージをお願いできますか。

 

>工藤さん

伝統工芸品の中には後継者が見つからず、残念ながら技術継承が危ぶまれるものもあるようです。

京からかみをはじめ、花形ではない伝統工芸品にもぜひ目を向けて、広めていっ てほしいです。

 

インタビュー後、1 階のショップを見学しました。

綺麗な包装がされていて、お土産としてやギフトとして買って帰る方も多いそうです。

1つ1つこだわりを持って手作業で創り出される「京からかみ」。 わたし自身初めて知ったものであり、認識されていないまま無くなってしまう伝統工芸品 がもっと存在しているのかもしれないと感じました。

 

まずは身近なところで伝統工芸品を探してみてはいかがでしょうか。

——————————————————————————–

取材先:唐丸

住所:京都府京都市下京区高辻通柳馬場西入泉正寺町 460

電話:075‐361‐1324

HP :http://www.karamaru.kyoto

お問い合わせはこちら